ビジネスメールを書くときのコツを7000人以上が愛読。
2005年から配信してい る無料メールマガジン
【仕事のメール心得帖】登録はこちらから

今週は、読者のかたからいただいた質問にお答えします
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法     < 読者からの質問(2)
◆─────────────────────────────────◆
「形容詞+です」

1月17日配信のVOL.737< 言葉の翻訳力(3)>で取り上げた例文について
次の質問をいただきました。

<読者からの質問>————————————————

今回はじめてメールさせていただきましたのは
本日の例文で気になった文章があったからです。

それは「うれしいです」の一文です。

これは本来であれば「うれしく思います」
と使うのがビジネスメールでは正しいのではないでしょうか。

読者 K.I さん
——————————————————————

質問は次のように続きます。
————————————————
同様に、ごく普通に「おいしいです」などと使ってしまいますが
形容詞+動詞 は誤った使い方で、形容詞は名詞の前に使うものなので
「おいしいパンです」とするか
「おいしい」とするか
丁寧な言い方にしたければ「おいしゅうございます」
が正しいと新聞で読んだ記憶があります。
(動詞? 助動詞 ?形容詞? 修飾語? 品詞の正確な情報は
あやふやですみません)

自分でもよくそういう言い方をしていたのですが
何か言葉の座りが悪いなと日頃から感じていましたので
その記事を読んだ時は『なるほど!』と
非常にすっきりした気持ちになったのを覚えています。
————————————————

例文を書いた私もそうだったのですが、
形容詞を丁寧に表そうとして
「形容詞+です」を使ってしまうことがあります。

ですが、
形容詞は「名詞に付き、動詞や形容詞などには付かない」
というのが原則でした。

形容詞を丁寧に表現する場合の言い回しとしては
K.I さんが書いておられるように
「おいしゅうございます」
「うれしゅうございます」
と、形容詞の後ろに「ございます」を付けるとされています。

ただ、話し言葉として「形容詞+です」が普及したことにより
昭和27年の国語審議会では『平明、簡素な敬語』という方針から
「形容詞+です」も認められ、現在は学校でも正しい形として教えている
とのこと。

▼ 相手・状況に合わせ、柔軟に対応
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
メールの場合、書き言葉に話し言葉の感覚がミックスされることが多く、
気持ちをダイレクトに伝えるような場合「うれしいです」という表現を
使ってしまいがちです。

しかし、書き言葉としては「うれしく思います」の方が
きちんとしていて、言葉として美しい印象がありますよね。

会話でもメールでも「うれしゅうございます」は使いづらい感が
ありますが、相手によっては適切な場合もあります。

特にメールは、会話と同じ調子でくだけた表現もOKな半面、
ビジネスメールでは相手に失礼に当たらないきちんとした書き言葉も必要
と、表現の幅が広いので、
相手や状況によって使い分けるとよいのではないでしょうか。

「仕事のメールの基本を知りたい、でも、誰も教えてくれない。今さら聞けない」という人のためのメールマガジン。
毎週金曜日 配信!
【仕事のメール心得帖】有料版
 登録はこちらから

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】

記事全文を読む