今週は“気になる言葉”をピックアップしてご紹介します。
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仕 事 の メ ー ル 作 法  < 気になる言葉(4)
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「とか」

「山田さんも5日の交流会に参加されるとか。
そうすれば、お会いする日を後日設定しなくても
交流会で話ができますよね」

上記の一文は、友人宛てに送ったメールですが
「とか」の使い方を失敗した例です。

山田さんという共通の知り合いと近々
三人で会おうという話を友人としていました。

たまたま、その友人と二人で参加する交流会があり
その場に山田さんも呼んでみたら
と提案するつもりで「参加されるとか」と書いたのですが
友人は「山田さんも交流会に参加するらしい」と解釈。
後でもめました。

「とか」には、二つの用法があります。

1)事柄や動作・状態などを例として並べて挙げるときの「とか」
「りんごとかみかんとかの果物」
「言ったとか言わないとかで騒動になる」のように
並べた言葉の後に「とか」を付けて表す。

2)不確かな想像や伝聞を表す場合に使う「とか」
「最近、入院されたとか。心配です」
「田中とかいう人でした」のように
人づてに聞いたことや自分ではっきり思い出せない不確かな事柄を
指すときに使用。

そして、もう一つ。
断定を避け、あいまいにするために語の後に使う「とか」。

「私とかはよく行きます」「就活とかやってます」のように
やたらと語尾に「とか」を付けて、意味をあいまいにぼやかすときにも
使われています。

これは、1990年代前半から若者の間で使われ始め、広まったもので
いわゆる俗語で本来の意味から外れたものです。

冒頭に挙げた「交流会に参加されるとか」を
私は、このあいまいな表現で使ってしまい
2)の伝聞のニュアンスで解釈した友人に誤解を与えてしまったのです。

この場合、「山田さんも交流会に参加されないですかね」
「山田さんも交流会に参加されるといいと思います」
としておけばよかったのですが…。

このように、書き言葉に「とか」を乱用したり、適切でない使い方をすると
こちらの意図が相手にうまく伝わりません。

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今週は“気になる言葉”をピックアップしてご紹介します。
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 仕 事 ‎の メ ー ル 作 法             < 気になる言葉(3)
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                         「あげる」「やる」

(例文-1)
これ以上、部下に助言してあげられません。
これ以上、部下に助言してやれません。

(例文-2)
観葉植物に水をあげました。
観葉植物に水をやりました。

あなたは上記の二つの例文のうち、それぞれ上の表現と下の表現では
どちらがしっくりきますか?

ここで押さえておきたいのが「あげる」と「やる」の違いです。
「あげる」はもともと、目下の者から目上の相手に何か与えるときに
使われていた謙譲語で、相手への敬意を表す言葉です。

それに対して、目上の者から目下の相手に物を与えるときに使うのが
「やる」です。

そうすると、上記の(例文-1)が上司の言葉であれば
「これ以上、部下に助言してやれません」になります。

(例文-2)で「あげる」を使うと、
人が観葉植物に敬意を表すことになるので、
本来は「観葉植物に水をやりました」になります。

ただ、「観葉植物に水をあげる」や「ペットにえさをあげる」に使われる
「あげる」は敬意を表す言葉ではなく、
美化語として使われる傾向にあります。

ですから、「あげる」を敬意を表す言葉(謙譲語)として捉えるか、
「やる」を丁寧に言い換えた美化語として捉えるか、
でその一文に対する感じ方が変わってきます。

個人的には、自分の子どもや動植物に「あげる」を使うことに
抵抗があるので、話すときも書くときも使わないようにしています。

けれど、一般的には美化語として使われているケースが増えているため、
場合によっては受け入れることも必要と感じています。

 
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今週は“気になる言葉”をピックアップしてご紹介します。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法                < 気になる言葉
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                       接続詞としての「あと」

何気なく日常で使っている言葉も、
時として「これでいいのだろうか?」と不安を感じたり、
使い方がよくわからなくなることがあります。

今週は、そんな“気になる言葉”をピックアップしてご紹介します。

(例文)
希望は営業です。あと、企画にも興味があります。

上記のように、文と文を接続するときに使われる「あと」。
主に口語として使われているカジュアルな表現ですが、
メールでも最近は見かけるようになりました。

意味としては理解できるのですが、
ビジネスメールで文と文を「あと」でつなげるのは、
少々くだけ過ぎというか、子供っぽい印象を与えます。
では、どのように書き換えるとよいでしょうか。

記事全文を読む

今週は、贈り物へのお礼メールについてです。
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 仕 事の メ ー ル 作 法                       < 贈答品のお礼メール(4)
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                                                                               お返しのメール

贈り物をいただいた相手にお返しを…というときのメールの文例です。

<お返しを送るときのメール-1>————————————

 ○○様

いつもお世話になります。

このたびは、思いもよらぬ贈り物を頂戴し
感激しております。
お心遣いいただき、本当にありがとうございます。

お礼というほどのものではございませんが
本日、別便にて心ばかりの品をお送りしました。
ご笑納ください。

これからもお付き合いのほど、
どうぞよろしくお願いいたします。

まずはお礼まで
—————————————————————–

<お返しを送るときのメール-2>———————————–

○○様

こんにちは。
このたびは思いがけず素敵なプレゼントを頂き
ありがとうございます。

早速、おいしくいただきました。
いつもお気にかけてくださり、うれしく思っています。

本日、私からも心ばかりの品をお送りしました。
最近、地元で話題になっている名産品です。
気に入っていただけると良いのですが…。

これからも変わらぬお付き合いを
よろしくお願いいたします。

まずはお礼まで
—————————————————————–

1の文例が会社関係など、ビジネス用の少し改まったもの、
2の文例はもう少しカジュアルな、親しい間柄の相手を想定した文例です。

贈り物へのお礼には、「感激しました」「早速、おいしくいただきました」
など、感想や自分の気持ちを表す一文を添えると
相手にも様子が伝わります。

お返しを送った旨を伝えるフレーズとしては
「心ばかりの品をお送りいたしました。ご笑納ください」
が定番ですが、「心ばかりの品」を
「地元の名産品」とか「おすすめの逸品」と具体的に述べてもよいでしょう。

お返しの品のことを「つまらないもの」という言い方もありますが
せっかく送るのですから、表現を工夫したいところです。

最後は「これからも良いお付き合いをお願いします」という
意味合いの一文で締めくくります。

 
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 贈り物へのお礼メールについて
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 メ ー ル 作 法         < 贈答品のお礼メール(3)>
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                 贈答品を断るときのメール

会社宛の歳暮や中元を受け取らない方針の
会社もあります。

それでも、贈答品が届いてしまった場合
お断りするときのメールの文例です。

<贈り物を断るときのメール>─────

○○様

いつもお世話になります。

このたびは結構なお品をお贈りいただき
ありがとうございます。
大変恐縮しております。

せっかくのお心遣いを無にするようで
心苦しいのですが
当社ではお取引先からの贈り物は
お受けできないことになっております。

今後はお気遣いなきよう
どうかご理解のほど、お願い申し上げます。

略儀ながらメールにて、
お礼ならびにお詫びまで。
────────────────────

冒頭でまず、
相手の心遣いにお礼を述べてから
贈答品の類を受け取れないことを伝えます。

それから
今後は贈答の配慮は不要の旨を伝え
お礼とお詫びとして、文を締めくくります。

断りのメールというのは
書きづらく、難しいものです。

事務的に素っ気なくならないよう
言葉を選び、相手の厚意に感謝しつつ
お詫びの気持ちを伝えます。

「せっかくのお心遣いですが…」
「誠に勝手ながら」
「お気持ちだけ、ありがたく頂戴します」
という表現も併せて覚えておくとよいでしょう。

 
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今週は、贈り物へのお礼メールについてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法          < 贈答品のお礼メール(2)
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                          遠慮するメール

贈り物をもらったものの…
相手に余計な気を遣わせたくない、次回からは送らなくてもいいよ
と思うこともあります。

そんなときのメールの文例です。

遠慮を伝えるお礼メール>—————————————-

○○様

いつもお世話になります。

このたびは結構なお品をお送りいただき、
ありがとうございました。
お礼申しあげます。

お心遣いいただき、大変恐縮しております。
今後は、どうぞお気遣いなさいませんよう
お願い申しあげます。

略儀ながらメールにてお礼まで

—————————————————————–

少々、改まった文例ですが
親しい間柄の相手にはもっと崩した表現でよいと思います。

上記の例文で気をつけたのは
お礼の表現を
「お礼申しあげます」
「メールにてお礼まで」
「ありがとうございました」
と、すべて変えた点です。

ともすれば「ありがとう」を連発したり
「お礼申し上げます」が重なったりするので
同じことを言っているのですが、表現を変えています。

文末も、「ありがとうございます」にせず
敢えて過去形の「ありがとうございました」にすることで
これで終わりにしてください、というニュアンスを含めています。

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