今週は、気をつけたい敬語の使い方についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法 < 気になる敬語(2)>
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「享受させていただく」
今週は、気になる敬語の使い方について取り上げています。
「円安の恩恵を享受させていただいています」
気になる敬語シリーズでおなじみの
「させていただく」。
上記のような使い方だと
一見、問題はないのでは?
と思ってしまいますが……。
「享受」の意味を考えてみましょう。
「享受」とは、
受け入れて自分のものとすること。受け入れて、味わい楽しむこと。
人から与えられたり、勧められたりするのではなく
自らの意思で受け入れることです。
対して、
「~させていただく」は
相手に許可を願い出るようなときに使う敬語。
したがって
「享受させていただく」
という表現はちぐはぐな意味となるため
「~させていただく」は不要。
「享受」の言葉の意味からも
冒頭の文例は
「円安の恩恵を享受しています」
とするのが適切です。
どんな表現にも「~させていただく」を使えば
敬語らしくなるのではなく
言葉の意味と照らし合わせた使い方をしましょう。
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