今週は、初めて出すビジネスメールについてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法         < 初めてのメール(3)
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結論は先に!

先日、私の事務所へある大学から一通の封書が届きました。
新設した学科の1期生が来春、卒業を迎えるにあたり、採用の意向を打診す
る内容の文書が同封されていました。

時候の挨拶に始まり、来春、新設学科から初の卒業生を送り出すことへの
教員の期待、1期生百数十名の教育状況、課外活動で実践を数多く経験し
てきた模様など、学生達をアピールする文面がA4一枚の紙に面々と綴られ
ています。

そして、最後の最後に「来年春の採用におきまして、われわれ○○○学科
第1期卒業生をぜひともお加えいただきますよう、よろしくお願い申し上
げます」と締めくくられていました。

冒頭から、学生のアピールが「これでもか」という勢いで、A4の用紙にびっ
しりと綴られているのですが「で、結論は?」「結局、何が言いたいの?」
と思いながら読み進め、たどり着いた結論は「採用の依頼」を書いた数行、
という構成。

読む側としては、引っ張るだけ引っ張って、結局「お願い」なの? とい
う印象を持ちました。

最初に何を目的とする文書なのかが明記されていれば、読む側もそのつも
りで読むのに…。

▼ すっきりわかりやすいメールにするコツ
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これは文書の例ですが、メールにも同じことが言えます。

メールの本文を書く際は、まず、結論から書き始め、後に詳細な内容や具
体例、理由などを書くようにすると、非常に読みやすくまとまったメール
になります。読む側にも、要点がすぐに分かり、判断しやすいのです。

上記の文書も、冒頭で
「来春の貴社でのご採用におきまして、本学の○○○学科第1期卒業生を
お加えいただきたくご案内申しあげます」
とでもすれば、印象も変わったのではないでしょうか。

会話でも、話が長い人はディテールまで話そうとするので、結論がわかり
にくく冗長な会話になりがちです。

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