今週は、気になる言い回しや表現について取りあげます。
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  仕 事 の メ ー ル 作 法                                    < 気になる言葉遣い(5)
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                            敬意の伝え方

「年末年始は、実家でゆっくりさせていただきました」
「早朝から来てもらい、ありがとうございます」

上記の2つの文は、敬語表現がちぐはぐな使われ方をしている例
です。

「実家でゆっくりさせていただきました」の方は、
自分の実家でゆっくり過ごすことを丁寧に表そうとして
「~させていただく」を使っているのですが、

この場合、相手にお伺い(許可や了承)を立てる必要のない行為
です。ですから
「ゆっくりしました」
「ゆっくり過ごしました」
として差し支えありません。したがって

「年末年始は、実家でゆっくりしました」
「年末年始は、実家でゆっくり過ごしました」
とします。

「早朝から来てもらい」の方は、
早朝から足を運んでくれた相手への敬意を表すには
「来てもらい」だけでは言葉足らずです。
「来てくださり」あるいは
「お越しいただき」とするのが適切です。したがって

「早朝から来てくださり、ありがとうございます」
「早朝からお越しいただき、ありがとうございます」

このように、不要なのに敬語が使われていたり、
敬意を表すべきところに敬語が使われてなかったり
というケースが見られます。

相手に対する敬意の使い方の区別に注意したいところです。
<追記> 
 敬語の「させていただく」の使い方については
 バックナンバーでも取り上げています。

 
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今週は、気になる言い回しや表現について取りあげます。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法           < 気になる言葉遣い(4)
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                         「~されてください」

「手順に従い、ご自分で手続きをされてみてください」

「される」は「する」の尊敬語ですが、
「してください」と相手に動作を促すときの尊敬語として
「~されてみてください」とする表現は
敬語としてしっくりきません。

この場合は「する」の尊敬語「なさる」を使い、

「手順に従い、ご自分で手続きをなさってみてください」。

あるいは、依頼型の文にして

「手順に従い、ご自分で手続きをお願いします」

と書き換えることができます。

似たような間違いに
「必要事項を書かれてください」
「交流会に参加されてください」
といった言い回しがあります。

この場合も下記のように書きかえましょう。

「必要事項をお書かきになってください」
「交流会にご参加ください」

<追記>
「手順に従い、ご自分で手続きをなさってみてください」は
「手順に従い、ご自分で手続きをしていただけますか」と
 問いかける形にしてもよいでしょう。

 
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今週は、気になる言い回しや表現について取りあげます。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法           < 気になる言葉遣い(3)
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                       「やられる」は尊敬語?

「佐藤さんが支店長をやられていた当時、
お会いしたことがあります」

「~をやられる」という敬語的表現をよく目にしたり、
聞いたりします。

「やる」に尊敬の助動詞「れる」を付けて
「やられる」とすることで一見、尊敬語であるように思われますが、
実は間違いです。

「やる」は「する」のくだけた表現なので、「やられる」としても、
敬語としてちぐはぐな印象を与えます。

この場合、
「する」の尊敬語「なさる」「される」を使うのが適切です。
上記の一文は……

「佐藤さんが支店長をなさっていた当時、
 お会いしたことがあります」

「佐藤さんが支店長をされていた当時、
 お会いしたことがあります」

とすると、尊敬語として適切な文章になります。

上司や目上のかたへの一文にも
「やられる」を使うのは控えましょう。

「以前はよく釣りをやられてましたよね?」より
「以前はよく釣りをなさっていましたよね?」
「以前はよく釣りをなさっていたと記憶しています」
のように書くことをお勧めします。

 
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今週は、気になる言い回しや表現について取りあげます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法           < 気になる言葉遣い(2)>
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「あられる」の使い方

「ご質問があられるようでしたら、お願いします」
「ご意見があられますか?」

この「あられる」「あられますか」の使い方には注意が必要です。

「あられる」は、「ある」「いる」の尊敬語で、「ある」「いる」に尊敬
の助動詞「れる」がくっついた表現。

「いらっしゃる」より少し改まった言い方として、例えば
「物理学者であられる山田先生」
「息子さんが二人あられる」
のように使います。ここでの「あられる」は「いらっしゃる」に置き換え
て捉えることができます。

しかし、冒頭に挙げた「ご質問があられる」「ご意見があられますか?」
の「あられる」は「いらっしゃる」ではなく、

尊敬語の「おありになる」や丁寧語の「ございます」に置き換えた方がよい
表現です。ですから、この場合は

「ご質問がおありでしたら、お願いします」
「ご質問がございましたら、お願いします」

「ご意見がおありですか?」
「ご意見がございますか?」

とする方がしっくりきます。

「興味があられましたら、ご一読ください」という一文も
「興味がおありでしたら、ご一読ください」とする方が文章として適切
です。

 
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                                                                                                     過剰に丁寧な一文

ある断りのメールにあった一文です。

「また何かのご機会に再度ご依頼をいただけますよう、
よろしくお願いいたします」

礼を尽くして、丁寧に表現された一文ではありますが、丁寧さがやや過剰
でしっくりきません。

一つは「ご機会」。
「またご縁がありましたら」のように使うことはありますが、ここでは後
に続く文に「ご依頼」とあるので、「機会」の前の「ご」は不要です。

次に「また」と「再度ご依頼」の「再度」。
「また」と「再度」という意味が重複する言葉が続けて使われていて、一
文がくどくなるので、このような場合は「再度」をとりましょう。

最後に「ご依頼をいただけますよう」。
文法的には「ご依頼いただく」の「いただく」は補助動詞のため、已然、
仮定形の「いただけ」ではなく、連用形の「いただき」とするのが適切で
す。

上記の三点を踏まえ、書きかえると次の一文になります。

また機会がございましたら、
ぜひ、ご依頼いただきますようお願いいたします

「ご依頼いただきますよう」を「ご依頼くださいますよう」として、次の
ように表現することもできます。

機会がございましたら、ぜひまた、
 ご依頼くださいますようお願いいたします

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今週は、読者のかたからいただいた質問にお答えします。
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仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法            < 読者からの質問(4)>
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「寒中見舞い」の後

<読者からの質問>————————————————

「寒中お見舞い申し上げます」という一文がありますよね。
メールでもたまに使うのですが、
「寒中」というのは、いつまで使える言葉なんでしょうか??
2月いっぱいは通用するんですかね?
(読者 K.Kさん)
——————————————————————

寒中見舞いの「寒中」は、寒の入りから寒明けまでの約30日間を指します。

では、寒の入り、寒明けはいつのことかと言いますと、寒の入りは二十四
節気の「小寒」のことで、寒明けとは「立春」の前日(詰まり、節分の日)
のことです。

ですから、「寒中見舞い」のやりとりは、「小寒」から「立春」までに
行うのが適切です。

ちなみに、2010年の寒の入りは1月6日で、寒明けは2月3日、立春は2月4日
でした。

暦の上で寒が明けても、まだまだ寒いものです。そこで、「寒中」のあと
は「余寒」という言葉を使います。

「余寒見舞い」という表現は、「立春」を過ぎてから使いますが、いつま
でという期限は特にないようです。あくまで、残る寒さを見舞う心遣いが
「余寒見舞い」なので、春らしく暖かくなれば、自然と使わなくなる表現
なのでしょう。

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