今週は、敬語の誤った使い方についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法 < おかしな敬語(5)>
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「おけます」
今週は、敬語の誤った使い方を事例とともに取り上げてきました。
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当社サービスにおけます消費税率の引き上げを
下記の通りお願いをいたしたいと存じます。
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上記の文の問題個所は
「おけます」と
「お願いをいたしたいと存じます」
の2カ所。敬語が過剰に使われています。
丁寧な表現を意識するあまり
使わなくてもいいところが敬語表現になっている一例が
「当社サービスにおけます」の「おけます」です。
ここでは「ます」を取って
「おける」として差し支えありません。
結びの文
「お願いをいたしたいと存じます」
では、「お願い」の後の「を」が不要。
「お願いしたいと存じます」としてもいいのですが
「~と思います」の敬語「~と存じます」も取って
「お願いいたします」
とすれば、さらにスッキリします。
したがって上記の文を書き換えると次のようになります。
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当社サービスにおける消費税率の引き上げを
下記の通りお願いいたします。
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過剰に敬語を使うことで
文意が伝わりにくくなることがあります。
文の目的、ねらいは何かをまず考え
必要以上に敬語を使わず、
スッキリ伝える文章表現を心がけましょう。
<追記>
文頭に「誠に恐縮ですが」を添えてもよいでしょう。
敬語を不要に付け足すより、
こうした緩衝材になるフレーズを添える方が丁寧になります。