今週は、簡潔で分かりやすい文章の書き方についてです。
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 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法   < ひと目で分かる文章(5)
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                          全体のバランス

 「ひと目で分かる文章」がテーマだと、文章の書き方に着目して
 しまいますが、メールの構成やレイアウトも見逃すわけにはいきません。

 ひと目で分かるメールにするには、メール全体を見て余白のバランスを
 どう取るかを意識することも必要。
 適切な改行や空き、頭揃えにしたり、箇条書きにするのも
 見た目を読みやすくする工夫です。

 例えば、このメルマガ。
 「はじめに」と「あとがき」は文章の区切りごとに改行し、
 特に「はじめに」は基本的に四行で収め、一行ずつ空けて書いています。

 しかし、本文は一行35文字を基本とし、一行の前後を一文字分ずつ空けて
 一行33文字で構成していました。

 ところが、ある人から一行にびっしり文字があるのは圧迫感があり、
 読みづらいと指摘されました。

 本文については、原稿を書く要領で一行いっぱいいっぱいまで
 文字を並べるのが半ば習慣になっていて、気にも留めていませんでした。

 以来、なるべく文章の区切りがよいところで改行するようにしています
 (が、かなり微妙な変化です)。

 ▼ 余白と文字のバランス
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 では、端から端までびっしり書くのが読みづらいのか…というと、
 そうでもありません。

 メールの場合、三行くらいに収まれば、それほど抵抗なく
 読むことができます。

 知り合いの新聞記者からの返信は毎回三行以内ですが、
 要点が押さえられた無駄のない文章なので、
 改行なしのびっしり文字が詰まった三行でもさっと読めてしまえます
 (メールの文章さえ新聞記事風。これはテクニックを要しますが…)。

 文章が長くなる場合には、見出しを入れるだけで区切りがつき
 読みやすくなります。

 このメルマガの本文では、行数が12~13行以上になる場合は
 見出しを入れるようにしています。

 メールを書くときは文章だけでなく、内容がひと目で分かる全体の
 バランスにも注意を払いましょう。

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今週は、簡潔で分かりやすい文章の書き方についてです。
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 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法   < ひと目で分かる文章(4)
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                          箇条書きに整理

 取材の要請文です。
  ————————————————————
  今度の取材ですが、日時は11月29日の木曜日、場所は東広島市の
  株式会社○○○○で、時間は10時半からです。総務の△△△さんを
  お尋ねください。
  ————————————————————

 読めば内容は分かるのですが、箇条書きにするともっと見やすく
 分かりやすくなります。
  ————————————————————
  取材についての詳細は下記の通りです。

  日 時:11月29日(木) 10:30~(約1時間)
  取材先:株式会社○○○○(東広島市△△町1234-5)
  担当者:総務部 △△△さん(連絡先 082-XXX-XXX)
  ————————————————————

 このように箇条書きにすると、取材予定時間や住所、電話番号など、
 必要な詳細情報も付け加えることができ、情報が充実します。

 相手に確認や質問をする場合も箇条書きが有効です。例えば…
  ————————————————————
  3点ほど確認させてください。

  1)原稿文字量
    当初お伺いしていた「800字」ということでよろしいですか?

  2)写真
    写真は見本のような「ヨコイチ・バストアップ」でよろしいですか?
ほかにご指定があれば、お知らせください。

  3)写真の送付
写真データの送付についてご指定の形式があれば、お知らせください。
  ————————————————————

 複数尋ねる項目があるときは、順に番号をふります。
 相手が答えやすくなるよう、ある程度状況を想定して質問するのが
 ポイントです。

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 【しごび】 か ら お 知 ら せ
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 ありがとうございます!

 『まぐまぐ大賞2007』ビジネス・キャリア部門
 【仕事美人のメール作法】がノミネートされました!
  
 大賞、各部門賞の投票が始まっています。
 投票締め切りは12月10日(月)10時。

 【仕事美人のメール作法
  ID:0000146166
 にご投票、どうぞよろしくお願いいたします。

 でも、ノミネートされただけで十分うれしいです。

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今週は、簡潔で分かりやすい文章の書き方についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法          < ひと目で分かる文章(3)
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文章を区切る

書いているうちに、文章が長くなってしまうことがあります。
例えば、こんな感じ。

(例)
文章を書く際は、いたずらに文章を飾ったり、
名文を気取ったり、冗長な文章を避けることが必要で、
伝えるべきポイントを的確に、できるだけ短い文で表現するように
心がけるだけでなく、ひと目で内容が理解できて行動に移せるような
文章を書くことが大切です。

一文で一気に書いてしまうと、
結局、要点がぼやけて
何が言いたいのか分かりません。
上記の文章を内容ごとに区切ってみましょう。

(例)
文章を書く際、いたずらに文章を飾ったり、
名文を気取ったりする必要はありません。
冗長な表現も避けます。
伝えるべきポイントを的確に、
できるだけ短い文で表現することを
心がけましょう。

最初の文例にあった
「~するよう」「~でなく」「~であることが」などは、
文章をまわりくどくしやすいので、そぎ落とすとすっきりします。

ひと目で内容が理解でき、
行動に移せる文章を書くことが大切です。

(例)
お手数をかけて大変申し訳ありませんが、
弊社までご返送をお願いできればと思いますが、
いかがでしょうか。

この一文も一見、丁寧な感じはしますが、
長たらしくて気持ちが伝わりません。
接続助詞「が」で文章を一度切ると、すっきりします。

(例)
お手数をかけて大変申し訳ありません。
弊社までご返送いただけますか。

特に、お詫びを表す「申し訳ありません」は
「が」でつなげない方が得策です。
一度切って、改めて次の文章を書く方が、
お詫びの気持ちが伝わります。

<追記>

お詫びのメール文を「申し訳ありませんが」
でつなげてしまうと、
ついでに詫びている印象を与えます。

 
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今週は、簡潔で分かりやすい文章の書き方についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法   < ひと目で分かる文章(2)
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結論から先に

例えば、会合への不参加のメール。

ちょうどその日は朝から別件で打ち合わせが○○市であり、
午後からは社に戻って会議があります。
お会いしてお話したい参加者も何人かいるのですが、
今回は朝からバタバタで都合がつきそうにないので、
不参加とさせてください。

参加できない理由から先に書き始めると、だらだらと長い文章になりがち
です。理由が長いと言い訳がましい印象も残ります。

「結論」⇒「理由」⇒「詳細」という運びにすると、すっきりと分かり
やすい文章になります。上記の例文を書き換えると・・・

残念ながら、今回は会合に参加できません。
午前、午後とも予定が詰まっていて、時間が取れそうにないからです。
お会いしたいかたもいるので、ぜひ、次回は参加したいと思います。
また、お声かけくださいね。

この場合、相手が最も知りたいのは「参加できるかどうか」です。
まず、参加の可否を述べ、参加できない場合はその理由を簡単に書き添え、
最後は「またのお誘いお願いします」という意味合いの言葉で結びます。

「できる・できない」「イエス・ノー」「完成・未完成」。
相手が求めていることは何かを察知し、知りたいことから先に書き、
理由や詳細はあとで述べる。

このパターンを意識してメールを書くようにすると、
伝達の効率もアップします。

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今週は、簡潔で分かりやすい文章の書き方についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法   < ひと目で分かる文章
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中身が分かる件名

分かりやすい文章というのは、簡潔でポイントがすぐに頭に入ってきます。
「相手にも最も伝えたいことは何か」。
それが文章のはじめからピンと来る文章が分かりやすい文章といえます。

この場合、大事なのは文章力よりも構成力。
次のような点に注意して書くだけでも、文章がすっきりと分かりやすく
なります。

・結論から先に書く
・無駄を省いて、核心から書く
・箇条書きにして整理して書く

今週は、誰が読んでも「ひと目で分かる文章」の書き方について
取り上げてみたいと思います。

▼ 即判断できる件名
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
まずは、身近なところでメールの件名について。

「打ち合わせについて」
と書くより
「打ち合わせの日時について」
「11月20日の打ち合わせの決定事項について」
と打ち合わせの「何」についてかを、もう一歩踏み込んで書くようにすると、
読み手もひと目で判断できます。

例えば、一日に何十通もメールを受け取る人は、件名を見て「今読む」か
「後で読む」かを判断します。判断しやすい件名であれば、処理がスピード
アップするので歓迎されます。

逆に、メールを送る相手に必ず読んでほしい場合は、件名でしっかりアピール
することが必要。例えばこんな感じです。

【至急ご確認をお願いします】○○の参加申込について
○○閉鎖に伴う重要なお知らせ

「至急ご確認をお願いします」「重要なお知らせ」のような件名は
スパムメールにも多く見られるようになってきました。
ですから、「何についてか」具体的なキーワードを書き添えるとよいでしょう。

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今週は、堅苦しくまわりくどい表現を書き直してみましょう
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 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法   < 書き換える技術(4)>
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                           文章のぜい肉

 「収集した情報については、当社で管理することとします」
 「採用担当から、合否を通知するものとします」
 「今後ますますその便利さが増してくるであろうと思われます」

 一見丁寧な文章に見えますが、もう少しすっきりスリムにしてみましょう。

 「収集した情報については、当社で管理することとします」
   ↓
 「収集した情報は、当社で管理(いた)します」

 「採用担当から、合否を通知するものとします」
   ↓
 「採用担当から、合否を通知(いた)します」
 「採用担当から、合否をお知らせします」

 「ついては」「つきましては」「することとする」「するものとする」
 という言葉は、ある種、飾りのようなもの。使えば使うほど、もったい
 ぶった文章になります。

 なくても意味は通じるので、取ってすっきりさせたほうが分かりやすい
 一文になります。

 ▼ あいまいな情報は伝えない
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 「今後ますますその便利さが増してくるであろうと思われます」
   ↓
 「今後、便利さが増してくると思われます」

 いたずらに強調する「ますます」、不確かな「であろうと」という表現
 は、いわば文章のぜい肉。

 文章を書く時点で、確実でなかったり、推測やうわさの域を出ないことは
 むやみに書かないことです。あとで誤解やトラブルを招きかねません。

 特に、メールに書いた文章や情報は残ります。その点を心に留め、
 どう書くべきか、どう伝えるべきか、表現に注意を払いましょう。

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